(1)盛土材料として問題となる土の材料特性は?
表3.1 盛土材料として問題となる土の材料特性
問題となる事項 | 問題となる土 |
---|---|
盛土の安定が問題となる土 | ローム |
トラフィカビリティーが問題となる土 | ローム、強風化のマサ土 |
降雨による侵食を受ける土 | シラス、マサ土 など |
風化を受けやすい土 | 軟岩 |
敷均しの困難な土 | ローム、岩塊 など |
凍上の被害が生じやすい土 | ローム |
表3.2 東北地方に分布する盛土材料としての特殊な土
名称 | 主な分布 | 成因・特徴 |
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火山灰質 粘性土(ローム) |
東北東部(主要火山の東側) | 火山灰の風化生成物で粘性がある。「赤土」とも呼ばれ、赤褐色〜茶褐色をなす。青森県のローム、岩手ローム、蔵王ロームは練り返し易いなどの問題が多い。 |
シラス | 十和田、山形、肘折、福島沼沢など | 非溶結の軽石流堆積物、降下軽石層で、灰白色〜黄褐色をなす。地山からほぐすと粘着性のない土になる。 |
マサ土(風化軟岩) | 阿武隈山地 | 花崗岩類が原位置で風化したもので砂状をなす。球状に未風化部を残すことがある。細粒分が多くトラフィカビリティーに問題がある場合もある。 |
軟岩(堆積軟岩) | 東北全域に広く分布する | 泥岩、凝灰岩からなり、日本海側を中心としたグリーンタフ地域に分布が広い。スレーキングや転圧後の圧縮沈下の問題がある。 |
(2)特殊土の扱い
特殊土は、その土性にあった設計・施工が重要である。
■ローム
■シラス、マサ土
■軟岩
【引用・参考文献】
1.(社)地盤工学会東北支部:東北地方の地盤工学、H9