平成20 年度の地質調査技士登録更新講習会は、平成20年11月28日( 金) に「仙台国際センター」で開催されました。受講者数は、他地区からの受講者も含めて計273名でした。
仙台国際センターを会場とする登録更新講習会も今年で3回目となり、準備や運営をようやくスムーズに行うことができるようになったようです。ただ、昨年度から登録更新講習会の申込書が全地連のホームページからダウンロードして記入する形式となったせいか、昨年度に続いて申込書への印鑑の押し忘れが多くありました。受講者の皆様に、このシステムに慣れていただくにはもう少し時間がかかるのではないかと感じました。
講習会の午前の講義では、依然として偽装や捏造という言葉が氾濫し続けている中で、地質調査業者や地質調査技術者が有すべき倫理意識について学びました。地質調査技術者が現在保有している技術を維持するだけでなく、新しいものを積極的に取り入れ、技術力を向上させるための継続的な教育・訓練の必要性についても学びました。また、最近の10年間は、ほぼ連続して地質調査事業の発注量が減少し、地質調査業界は極めて厳しい状況が続いている現実の説明に一時的に暗くなりながらも、そのような状況だからこそ高い技術力と適応性を身に付けなければならないことを自覚させられました。
午後の講義では、基本的な調査技術やボーリング技術、現場管理技法についてレビューしたほか、物理探査技術を含めて、最新の調査技法の紹介や、土壌・地下水汚染調査技術の動向に関する内容まで幅広く学びました。
経済的に限られた財源を有効かつ効果的に活用するための、新しい考え方として取り上げられている「ライフサイクルコスト」と「性能設計」についての説明を聞き、それらの考え方の中での地質調査技術者の役割について学びました。
地質調査技士の登録更新は、平成25年度以降変更され、次のいずれかの方法を選択することになります。
CPD とは「継続教育」のことで、保有する地質調査技士の部門数によって5年間で取得すべき単位数が異なっています。CPD 記録の取得には、全地連のジオ・スクーリングネット等を有効に活用すべきことが紹介されました。
最後に、長時間にわたる講習会が、受講者の皆様のご協力のおかげで無事に終えることができましたことに対し、技術委員会と事務局一同、心より感謝申し上げます。
登録更新講習会の受講状況(その1)
登録更新講習会の受講状況(その2)