調査設計部 橋本 岳祉 |
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土木地質株式会社の橋本と申します。本シリーズ「おらほの会社」に推挙いただいたことに感謝申し上げ、拙文ながら、当社の紹介をさせて頂きます。
当社は、昭和48年6月に創立され、おかげさまで、今年で34年となりました。
社屋は、宮城県免許センターの北側に位置した仙台市泉区本田町にあります。表側は、近年、ショッピングセンターや飲食店、シネマコンプレックス等のアミューズメント関連施設が続々と出現し、車や人の往来が多くなってきております。数年前は、周囲が田んぼだけだったとは到底信じられない光景が広がっており、私達社員でさえ驚いております。一方、後側は、旧来からの里山に隣接し、小鳥のさえずりや四季おりおりの彩りを肌で感じることができます。
社屋風景
後ろの里山です
社屋風景
当社の事業内容は、大きく分けて地質・土質調査、土木設計、地すべり対策・さく井工事からなっており、調査から設計・施工までを一貫して対応出来るのが当社の強みです。当社の方針である「ジオドクターとして、行き届いたサービスと施工、付加価値の高い成果品を提供して、お客様の信頼を得る」を日々追求しています。
地質・土質調査業務は、構造物関連のみならず防災関連技術を柱に据え、社屋一階の試験室で室内土質試験を行いながら、お客様の多様なニーズにお応えしています。試験だけの受注もお陰様で信頼を得ており、日々顧客開拓に邁進しております。
土木設計業務は、主に森林土木分野での、渓間工・山腹工・地すべり対策防止工の設計や林道設計などを手がけております。
工事業務は、集水井工・集排水ボーリング工・鋼管杭抑止工などの地すべり対策工事、さく井工事を主としており、当社の強みである一貫施工の仕上げとして対応しております。
また、当社では従来通りの業種枠を越えて、異業種連携事業として新事業にのり出しており、その一つが「無機系廃棄物を利用した多機能・高耐久性コンクリートの商品化(大量の無機系廃棄物が使用出来る多機能・高耐久性コンクリートの試作量産と販売網の確立)」をテーマとして掲げ、東北経済産業局からの補助金を得て、宮城大学と共に産学官一体となった研究開発を進めており、セメントを全く使用しない耐酸性を有する固化材と、それを利用した二次製品の開発・製造に取り組んでおります。
歩道用境界ブロック
護岸用ブロック
護岸用ブロック
例えば、固化材の原料として無機系廃棄物である廃ガラス、フライアッシュおよび高炉スラグが、コンクリートの骨材代替として都市ごみ融解スラグやクリンカアッシュ等の利用が可能ですし、開発している粉末耐酸固化材を使用したコンクリートは、強度発現が早く、一般的なコンクリートと同等の品質を得る事が出来ると同時に、高い耐酸性を有する特徴があります。
これにより無機系廃棄物を有効、かつ大量に利用出来る事から、資源循環型社会の構築に貢献したいと願っております。
地質調査業協会の皆様は御承知の事と思われますが、近年の社会状況は厳しく、従来通りの営業品目では難しいと考えております。今後とも地質調査をメインに据えますが、従来の営業品目と係わりながら、紹介させていただいた耐酸性固化材の研究開発を始め、今後、益々要求が高まるであろう維持管理分野の新技術(非破壊検査技術、メンテナンス素材製品の発掘・開発)の確立により、オンリーワン企業をめざしていきたいと考えています。
仙台の地に根ざして34年、これまで支えていただいた事に感謝申し上げるますと共に、今後も、日々研鑽を怠ることなく邁進して行きたいと思います。皆様、どうか宜しくお願い致します。