高橋 邦幸 |
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この号が出版される頃には、東北の夏祭りも終わり、夏空が広がっていると思いますが、皆さん、いかがお過ごしですか?体調は崩していませんか?
か?体調は崩していませんか?さて、「おらほの会社」ということで、拙文ではありますが、東京ソイルリサーチおよび東北支店の紹介をさせていただきます。
当社は、解散した東京ボーリングの有志が集まり、昭和41年に創業しました。当時としてはカタカナの社名は珍しく、大阪万博では外国パビリオンの調査をずいぶん受注できた、と先輩からよく聞かされました。
創立当時は、官公庁や大学、ゼネコンなどの建築部門の応援をいただき、調査を主体に地盤改良などを行っていましたが、その後構造物診断・補強設計、土木分野の調査、地盤環境調査と分野を広げ、現在に至っています。また、凍結サンプリングなど高品質のサンプリング技術を始め、種々の技術開発を進めています。
事業所は北海道から沖縄まで、1事業部、9本支店、18営業所で、全国に展開しています。
社是は「誠実に努めよう」、「健康に留意しよう」、「建設人としての誇りを持とう」で、創立当初から受け継がれています。
東北支店は、昭和57年に仙台営業所として、仙台市新寺に開設されました。
当時は新幹線も仙台まで通じた後で、目玉となるようなプロジェクトもなく、お客さんに“出てくるのが遅い”と言われました。
その後、市内片平、再び新寺と転々とし、平成4年に現在の泉区泉中央に移り、それを機に東北支店となりました。
支店の守備範囲は東北6県、竜飛・むつから喜多方・小名浜まで業務処理しています。時には茨城・栃木まで越境することもあります。皆さんも同じでしょうが、営業面でも業務処理の面でも相当広く、相当ハードです。
支店の構成は、営業、技術調査、構造調査設計といたってシンプルで、営業の職員もほとんどは技術系であり、言い換えると何でも屋の集合体です。
支店の写真
案内図
先にも書きましたが、当支店は泉中央にあります。地下鉄泉中央駅から徒歩3分、至極便利な所です。
泉中央駅付近には商業ビルや飲食店が立ち並び、支店の南側には七北田公園と、ベガルタ仙台のホームスタジアムがあります。ホームゲームの時には、プロレスに似たアナウンスや、どよめくような歓声が聞こえ、仕事が手につかなくなります。
事務局よりA4版2枚とのお達しがありましたが、書くことが無くなってしまったので、当社の目玉技術を紹介させていただきます。
凍結サンプリングは、従来困難とされていた、砂・砂質土地盤や礫質土地盤を対象とした乱れの少ない試料の採取技術です。
です。これらの地盤では、土粒子の微視的な構造を保ったまま、地盤を膨張させることなくゆっくりと凍結させます。凍らせた地盤からコアボーリングにより凍った状態でサンプリングを行います。そして、サンプリングから土質試験の直前まで凍結した状態で取り扱うため、乱れの影響が少ない高品質の試料を提供することができます。
凍結サンプリングの概念図と採取試料を下に示します。
原位置凍結サンプリングの概念図
採取試料(礫質土)
採取試料(砂質土)
鉛直・水平透水試験は、地盤の鉛直方向の透水係数を単一のボーリング孔を用いて測定する試験です。
水平方向の透水係数を求める従来の現場透水試験と合わせて、砂質土成層地盤の透水異方性を評価することが可能です。掘削工事における地下水処理設計に透水異方性を考慮した地下水シミュレーションを適用することにより、遮水壁の長さの短小化や排水量の低減などの合理的で経済的な設計が可能となります。
これらは周辺地盤の地下水への影響の軽減につながるものであり、地下水環境の保全も期待できます。
鉛直透水試験の概要
我が仙台は住みよい町ランキングで上位にランクされることが多く、また札幌と並んで転勤族が2度(赴任する時と帰る時)泣くといわれています。
このような仙台でも、近い将来必ず来るであろう大地震に対しては、インフラ整備がまだまだ不足していると思います。
地質調査の専門家の我々が、ジオドクターとして、従来技術に併せて新技術を駆使し、良質なインフラ整備に貢献していきたいと考えています。
話しが大きくなりましたが、このような気持ちを持ち、皆様と一緒に歩んでいきたいと思います。今後ともお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。