東邦技術(株)調査環境防災部 五十嵐 智宏 |
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この度、地質調査技士に合格出来たことを大変うれしく思います。業務経験が少ない若造が皆様の受験のご参考になる文章を提供できるとは思ってもいませんが、受験体験記として筆を取る事に致しました。
「地質調査技士に合格して」の執筆依頼のとき、私が執筆を承諾すると事務局担当の方の「あー、よかったー。」とホッとした感じの声が返ってきました。おそらく私の前に何人からも執筆を断られていたのでしょう。その声を聞いたとき「よし、しっかり書くぞ!」と自分に気合を入れたことを覚えています。しかし、自分に気合を入れた割には提出期限ギリギリになってしまい、申し訳なく思っております。(追い込まれないと行動しない性格?)
さて、話は変わりますが、私はボーリング助手という形で現在の会社に入社し、ボーリング助手、工事の現場管理試験などを主に仕事にさせてもらっています。地質調査技士については入社当初から取得するようにと言われていた資格なので、必要経験年数を待っての満を持しての受験でした。入社当初からの事ですので、プレッシャーがかかっていましたし、社会人として初めての受験と言う事で非常に不安でした。その不安な気持ちを拭い去ると同時に受験勉強の核にもなった事前講習会には是非参加をお勧めします。(非常に分かりやすく、ためになりました。)
勉強方法としては、過去に何人もの先輩合格者たちが言うように、ボーリングポケットブックをよく読む事と過去問題を解くことです。そして、自分で調べても分からなければ素直に先輩方や上司に聞くことが大切だと思います。口頭試験についても、やはり経験豊富な先輩方からアドバイスを受け、時には実践練習もしてもらうと更にためになると思います。(事実私がそうでした。)
試験当日ですが、私は前日から試験地入りしていましたので、しっかり朝食をとり、ゆっくりとした気持ちで受験に臨めました。やはり、朝一番の重たいまぶたで試験地入りをするよりは、前日に宿で受験勉強の最終チェックをし、たっぷり睡眠をとるほうが体調的に受験に有利かと思います。(単に早起きが苦手なため?)/p>
今後は、地質調査技士に合格したことにより、今まで以上に責任感を持ち、地質調査技士の名前に恥じないように更なるレベルアップを目標とし、より一層日々の業務に取り組んで行こうと思います。また、仕事も大事ですが、プライベートのほうも大事にし、いろんな意味で人生を豊かにしていきたいと思っています。
最後に、受験に当たりまして勉強方法や経験談など受験対策に御協力していただいた先輩方、受験勉強の邪魔をしながらもなんだかんだ言いながら応援してくれた友人たち、最後まで応援してくれた家族らにこの場をお借りして心から感謝申し上げます。(うまくまとめた?)
柴田工事調査(株) 田口 佳紀 |
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私は学生時代から、土壌環境学を専攻していたので、この知識を生かそうと建設コンサルタント(地質調査)業への就職を決めました。ところが、今まで生物・化学系の知識しかなかった私にとって入社当初は、仕事に対して不安な日々が続きました。なにしろ、地質調査や土木に関する知識がほとんどないこと、現場に行っても「標準貫入試験、N値等」初めて聞く用語だらけで毎日が勉強の日々でした。それから3年地質調査に携わり、ようやく地質調査技士(土壌・地下水汚染部門)を受験するに至りました。
私の地質調査技士の受験対策としては、まず、東北地質調査業協会主催の事前講習会(6/10〜11)へ参加しました。過去の出題例をもとに作成されたテキストを使い、講師の方々が解説するというトを使い、講師の方々が解説するという形式でした。しかも、受講人数は5人と少なく、若干拍子抜けしたところがありましたが、不明なところは直接講師の方々に伺う事ができました。自分にとっては充実した講習会となり、自分なりに今後の試験対策を考える上でのよいきっかけとなりました。実際、本格的に試験勉強を始めたのはこの講習会終了後からです。約1ヶ月間の非常に短い試験勉強期間でしたが、計画的かつ集中して勉強することを心がけました。今思うと、この受験勉強時間(1日4時間程度)を確保する事が一番苦労したような気がします。次に苦労した事は出題範囲がかなり広かったことです。大部分は土壌地下水汚染関連からの出題ですが、その他にも現場技術や管理部門からも出題されているので、参考書で知識を補おうとした場合、ボリュームが非常に多かった事です。ですが事前講習会テキストは、参考書の要点が的確にまとめられていたため、非常に助かりました。
地質調査技士試験は択一式問題と記述式問題の二つからなります。土壌地下水汚染部門は開始されてから今年で3回目、過去問題はH16、H17の2年間分しかありません。正直受験勉強といっても過去問題を解く事しかやりませんでした。過去問の選択肢から自分のわからないところを見つけ、そこで参考書を見たり、会社の上司に質問して知識を補充していきました。約1ヶ月間、毎日続けているうちにほぼ問題文を暗記するまでになりました。本試験でも過去問題と類似した選択肢による出題や全く同じ問題がありました。
私は土壌地下水汚染分野と地質調査分野(原位置試験、解析、対策施工等)では、どちらかというと後者を苦手としていました。この点を克服するために、過去5年分の他部門の過去問題を解いて知識を蓄えました。
また、事前講習会ではあまり触れていなかった気がしますが、「土壌汚染に係るアンケート調査(環境省)」の最新版には目を通す事をお勧めします(インターネットで閲覧が可能)。1〜2問は必ず出題されていました。
記述式問題の対策としては、必須問題では土壌地下水汚染調査業務に関する知識を問う問題が出題されているようです。土壌汚染調査の流れを自分で解説・文章化できれば特に問題はないと思います。(土壌汚染調査の流れを頭の中で像としてイメージできれば大丈夫だと思います。)
選択問題では、800字の経験論文が毎年同様の形式で出題されています。今まで経験論文などを書いた経験のない私は、事前講習テキストにある経験論文の書き方を参考に原稿を書いてみました。(当社ではOJTの一環で、業務完了時には経験論文の訓練も兼ねて、業務内容をまとめた400字程度の作文を作成することにしています。これは、原稿を書く上で非常役に立ちました。)試験の2週間前からは、原稿を度々上司に添削してもらいました。1週間前には、完成した原稿からキーワードを抽出し、キーワードから文章が構成できるように1日2〜3回繰り返し書いていました。私は、以上の受験対策により合格することができました。
試験問題は私達の日常について問われているだけのような気がします。実際、今までの私は業務をこなすことだけで精一杯だったので、調査への理解が浅く結果、試験勉強に多くの時間を費やしました。しかし、この体験談を書いたことを期に、一つ、一つの業務をもっと大事に、そして地質調査をもっと深く理解していかなければならないというこれからの自分への反省につながりました。
この体験談が、今後受験される方々のちょっとでもお役に立つことができれば幸いです。私も今度は現場技術・管理部門を受験するため、日々技術力を高めていきたいと思います。
フタバコンサルタント(株) 増子 祐一 |
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昨年秋、協会の方から「『地質調査技士に合格して』の原稿をお願いできませんか?」との依頼があり、合格の喜びも後押ししてか気持ちよく引き受けてしまった。「まだ時間もあるし・・・」と余裕で構えていたが、気がついたら、「あ!今日は原稿の締切日だ!」という始末。「なんでいつもお前はこうなんだ!」ともう一人の自分が叫びながらも、これから受験する人のために少しでも役に立てればという思いで、受験体験記を書かさせて頂きます。
まず、資格の取得については私が言うまでもありませんが、近年資格の保有が技術力をを評価する指標となって受注環境のおける技術者のランク付けが行われているのと同時に、優秀な会社・技術者でも資格がないと低く評価されてしまう傾向にあります。これが私の受験動機の一つで、もう一つは日常業務をこなすことに追われる日々が続く中、現場技術を含めた調査技術を基礎から再確認しようと思ったことが二つ目の受験動機です。
次に受験対策ですが、何と言っても過去問題を解くのが効果的です。それも私のように受験日間近になって一気にやるのではなく、計画的に日々積み重ねていくのが大切だと感じました。試験のためだけの勉強ではなく、自分の不得意分野を克服し、解らない問題は参考図書等で調べ一つ一つ理解していくことが技術力の向上に繋がると思います。ともすると私たちは、日々の業務の追われ自分を客観視することを忘れがちですが、私はこの試験勉強を通し「こんなことも解らなかったのか」とか「この分野は苦手だな」とか、あらためて自分を見返ることができました。解らないことを解らないままにせず、どこまでも掘り下げて調べ理解することが大切だと思います。
最後に、近年私たちの業種も、地盤調査から土壌汚染等の環境調査etcと広範多岐にわたる傾向にあります。従来の地質調査の技術にとどまらず、化学・生物分野の知識も必要とされてきています。
逆に農薬汚染、廃棄物、土壌汚染、地下水汚染、など環境問題の理解と対策に「地盤」の知識を必要不可欠としているのも事実です。そういう環境の中、現場技術・管理部門、土壌汚染部門の地質調査技士として何が出来るか・・・。一地方の調査技士にとどまらず大きな夢を持ち進んでいきたいと思います。