61.協会だより 平成17 年度地質調査技士登録更新講習会報告

技術委員会

 「地質調査技士」の資格保有者は、土壌汚染地下水部門の新設や新たに合格した人を含めて年々増加しており、登録更新講習会の受講者も年を追うごとに増えております。今年度は、盛岡会場が「いわて国保会館」で11月25日、仙台会場が「ハーネル仙台」で12月9日に行いました。受講者は、近年で最多となり盛岡会場91名、仙台会場175名の合計266名となりました。特に仙台会場では3人掛けでの受講となり、多少窮屈な中での講習会となりました。

 昨年より、講習時間が6時間(360分)を標準とすることに改められました。内容も従来が現場技術や管理技法など日常の業務に係わる内容のものが多かったのに対して、新しいカリキュラムでは、地質調査・地質調査技術者の役割として、倫理問題や教育・訓練などにも触れ、テキストでも多くのページを割いています。また、地質調査業の現況や環境変化として、入札・契約制度や独占禁止法の改正、「品確法」などの社会情勢に関するものについての講義も行われました。現場に係わる人にとってはちょっと眠くなりそうな内容でしたが、受講者の皆様は熱心に聴講され、我々の置かれた環境の厳しさを感じ取っていたように思います。

 技術的なものとしては、最近の新しい調査技術の動向はもとより、土壌・地下水汚染に係わる内容も調査方法から浄化対策に至るまで、盛り込まれています。ただ、標準貫入試験に関する内容が充実しているわりには、オーソドックスな調査手法やサンプリングなどについての記載が少なく、担当した講師の方はいかに興味を持ってもらい、時間を持たせるかに苦慮されたようでした。5年に1度の講習会ですので、改めて初心を思い出す意味でも、基礎的な内容もあったほうがよいように思われます。

 最後に、長時間にわたる講習会が受講者の皆さんの協力で無事に終えることができたことに、事務局一同感謝申し上げます。

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