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今年は温暖化のせいか、十和田湖の紅葉も遅れておりましたが、皆様の地域ではいかがでしょうか。 地域の活性化が重視され、各地でいろいろな取り組みが行われておりますが、今回は地域に一番密着している行事「祭り」についてご紹介したいと思います。 青森県の祭りといえば、火まつり「青森ねぷた」をすぐ頭に思い浮かべると思います。 最近では、五所川原市の立佞武多(たちねぷた)も人気急上昇中ですが、今回は私のふるさと八戸の祭りをご紹介致します。 青森県八戸地方の代表的な祭りとしては、冬2月の「えんぶり」と夏8月の「八戸三社大祭」があります。 八戸では、えんぶりが来るとやがて春が来るといわれます。 えんぶりは、約八百年の伝統をもつ豊作祈願の祭りで、まだ寒く雪の残る2月17日〜20日までの4日間、八戸市とその周辺で行われます。元々は、田の代ならしをする2メートル程の板に柄をつけた杁(えぶり)という農具を手にもって舞った事から、起こったといわれています。えんぶりの舞い手を太夫といい、太夫は3〜5人で編成され、太夫、笛、太鼓、手平鉦(てびらかね)、歌い手など総勢15〜20人が一組となって市内を摺り歩きます。馬を表した烏帽子を被った舞い手は、田の神・農耕を手伝う馬・農夫をそれぞれ表現します。烏帽子のたてがみには、田の神が降臨するといわれ、烏帽子を地に摺る事により豊作を祈る八戸地方独自の祭りとして伝統を築いてきました。最近では小学校の部活動にも取り入れられ、小さな後継者がたくさん育っています。 次に「八戸三社大祭」は、八戸市内のおがみ神社、神明宮、新羅神社の三神社による町の安泰や豊作を祈願する祭りとして280年の歴史があります。 元々は秋祭りとして始まりましたが、現在は、7月31日の前夜祭〜8月4日の後夜祭まで5日間の日程で夏に行われています。行列には、御神輿・大神楽・虎舞などの民族芸能に古い伝統を保ちながらも、民話や歌舞伎を題材として芸術の粋を凝らした華麗な20数台の山車が加わり、見る人を圧倒する迫力があります。7月に入りお囃子の音があちらこちらから聞こえ始めると、夏が来たなと実感します。 今年は、18才になる私の娘も笛吹きで参加しましたが、私は朝晩の送迎、妻は慣れない浴衣の着付と祭りを楽しむどころではありませんでしたが、良い思い出となった事と思います。 現在は新幹線も開業し、八戸まで仙台からでも1時間20分の距離ですので、たまには仕事の忙しさから離れ、伝統ある「八戸の祭り」を楽しんでみてはいかがでしょうか。 |
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