58.協会だより 平成16年度地質調査技士 登録更新講習会報告

技術委員会
 「地質調査技士」の資格は有効期間が5年とされており、資格の継続保有にはその都度登録を更新する必要があります。

 資格の保有者は、土壌汚染地下水部門の新設や新たに合格した人を含めて年々増加しており、登録更新講習会の受講者も年を追うごとに増えております。今年度の東北地区の受講者は昨年を若干下回ったものの、盛岡会場85名、仙台会場150名の合計235名となりました。当協会では受講者の交通の負担軽減を図ることを目的に、平成14年度から北東北地区を対象とした盛岡会場と、南東北地区を対象とした仙台会場の2会場で開催しております。

 同一協会で2会場で実施しているところは全国でもまだ少なく、この点で当協会は協会員の皆様へのサービスの還元が進んでいると自負しているところです。

 今年度は盛岡会場が「いわて国保会館」で11月26日、仙台会場が「ハーネル仙台」で12月10日に行いました。これまでの登録更新講習会は、受講時間が9時間30分(570分)と定められており、1日半の日程で行われてきました。そのため、受講する側も主催する側も負担が大きく、長らく時間短縮の要望がありましたが、今年度より6時間(360分)を標準とすることに改められました。

写真   受講風景


 これに伴って、講習内容にも手が加えられ、表に示すような内容となりました。

 これを見ると、従来は現場技術や管理技法など日常の業務に係わる内容のものが多かったのに対して、新しいカリキュラムは地質調査業の現況や環境変化などの社会情勢に関するものが多くなっています。また、地盤環境に係わる内容も盛り込まれています。現場に係わる人にとってはちょっと眠くなりそうな内容でしたが、受講者の皆様は熱心に聴講され、我々の置かれた環境の厳しさを感じ取っ ていたように思います。

 一つ残念なことは、時事の話題を提供してきた特別講演が行えなくなったこと長時間にわたる講習会は受講者の皆さんの協力で無事に終えることができたことに、事務局一同感謝申し上げます。


分野 内容 時間
1 地質調査・地質調査技術者の役割 業の固有領域、産業特性、倫理綱領、資格者制度、教育・訓練システム、成果品の特性とその品質 75分
2 地質調査業の現況と環境変化 業の法的基盤、市場動向、入札・契約制度、環境関連法令、情報化、ISO 、積算方式、コスト構造改革、独禁法、瑕疵保証、業の課題、展開可能な技術領域、業界活動 60分
3 地質調査の基本技術と安全管理・現場管理のレビュー 日本の地形・地質特性、土質、岩盤、現場管理、安全管理 90分
4 地質調査業に係わる技術動向 地質調査分野(地盤環境を含む)の新技術、性能設計のための調査、電子野帳 75分
5 効果測定・アンケート   60分
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