44. 平成16 年度日本応用地質学会東北支部総会・
    討論会・特別講演・第12 回研究発表会


 台風接近に伴い風雨が強まる中、標記学会東北支部の平成16 年度総会・討論会・特別講演・研究発表会が、東北地質調査業協会の協賛をいただいて、平成16年5 月21 日(金)、仙台市シルバーセンター交流ホールにて開催された。


 総会は午前10 時より、支部規定に則り定足数を満たしていることを確認の後、太田副支部長(田野支部長急用欠席による代行)が議長を務めて議事が進められ、15 年度の活動報告、同会計報告、16 年度の活動計画、同会計予算が審議の後、それぞれ原案の通り承認された。なお、異動等により役員の一部が改選されたほか、企画委員7 名は再任された。


総会における太田副支部長挨拶 特別講演の質疑応答
総会における太田副支部長挨拶 特別講演の質疑応答
   
特別講演の森雅一郎氏
 討論会「若手技術者は地震災害でどう対応したか」は、企画委員が主体となって企画した。昨年宮城県を襲った2 つの地震対応の緊急災害調査実務に携わった経験から、現状の問題点と将来にむけた提言がなされた。たとえば、従来の災害写真の記録の仕方などには手戻りが生じるなどいくつかの問題が生じていることから、最新の通信、電子技術を活用して、より効果的で判りやすい記録方法を採用してはどうかなどの提案もなされた。

 特別講演は、東北放送報道制作局・局次長の森雅一郎氏により「災害報道のあり方?初動と課題?」と題して行なわれ、74 名が聴講した。学会支部が昨年来「宮城県沖地震」を活動の主要項目にしている中、一般との接点として報道関係者の考え知っておくことは重要であろうとの 観点から講演を伺った。テレビ地震報道では画像が強調されすぎ過大に受け止められた反省もあり、適切にものを伝えることがいかに難しいか、技術者としての言葉使いを考える上にも参考になった。
特別講演の森雅一郎氏  


 第12 回研究発表会は、71 名の参加をえて、下記の発表がなされた。

1:
2003 年7月26日宮城県北部地震震源域における地震前後の地質構造比較及び 岩盤すべりの発生(東北電・橋本他)
2: 宮城県北部連続地震(2003.7.26 )による造成盛土の被災状況と変状発生機構 (復建技術コンサル・渡辺他)
3: 斜面崩壊事例に基づく今後の急傾斜地地震災害想定への展望(応用地質・ 細野他)
4: 斜面崩壊量の簡易評価手法(住鉱コン サル・佐々木他)
5: アクティブ・ダミー法によるAE カウ ントシステムの構築と応用(日大・田 野他)
6: これからの水害に対する行政と住民の防災体制のあり方について(東北地方 整備局・吉田他)
 注:台風接近に伴う警戒態勢の中、Eは発表者欠席となり講演集のみ。


 なお、特別講演資料、研究発表会講演集の問合せ、今後の予定は下記HP をご覧下さい。


日本応用地質学会東北支部HP のURL :http://wwwsoc.nii.ac.jp/jseg/tohoku/
(文責 代表幹事 橋本修一)

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