協会誌「大地」No47

(株)復建技術コンサルタント 大木 和恵

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62.釣り大会に参加して

6月2日、土曜日、晴れ。早朝4時起床。久しぶりの早起きである。

そして、初めての船釣り、ド初心者の鰈釣りデビューの日がやってきた。

夫婦そろっての参加(私はあくまでもオマケ)のため、2週間前から相方は準備に余念がない。なんせ、鰈釣りの道具を更に1セット用意しなければならない。

釣竿やリールの選定には気合が入っている様子。なるほど、釣り人にとって、いい道具を揃えるのも楽しみの一つだろう。私も今回ばかりは他人ごとではない。

釣具店を連れまわされているうちに安かろう悪かろうが見えてきて、結局、リールも竿も私の予想以上に高いものとなった(涙)。家では鰈釣りのDVDを見て(見せられて)イメージトレーニングに励み当日に臨んだ。

朝5時半の受付開始には、幹事のお二人がすでに準備を整え待っていてくれた。続々と参加者が集まり、イソメ1000円分と酔い止めが配られ、二艘ある船へと乗り込んでいく。

遊覧船しか乗ったことのない私は、まず渡し板のない船に飛び移るだけでアップアップ。

船長から「今日はベタ凪だ〜こりゃー釣れねーがもな」というありがたいお言葉をいただき、いざ大型漁礁に向けて出発!!

わーーーーーっっっ早い早い!!朝の海はとても気持ちがいい。後方には離れ行く七ヶ浜、あたりには松の島々、先には数艘の釣り船、となりには早くも仕掛けつくりをする相方。私は酔い止め防止に大声で歌いながら今年初のアウトドアレジャーが幕を開けた。

1時間かけてようやく釣り場に到着。船長の「いいよ〜〜〜〜」の声とともにいっせいに竿が投げられる。わたしも負けじと糸をたらす。

よし、「底にオモリが着いたら15回こづき、少し上げる」を繰り返すんだな、と、思った矢先、「クイッ、クイッ」。キター━━━━━━(’∀’)━━━━━━!!40Mの深海から勢いよく巻き上げる。そして途中でフッと軽くなった・・・バレたか・・・いや違う。早速、お隣さんとお祭りだ(糸が絡まってしまいました)。あーあ。

私もお隣も初心者で、うまく糸をほどけない。相方にヘルプを頼むが、そこは意気揚々と始まったばかりの釣り大会、がっかりしたように無言のまま糸をはずしてくれる相方の後姿に、これ以上の迷惑はかけられないと一大決心をするのでした。

【自分でイソメをつける!(汗)。】

これまで、「こんな気持ち悪いものよく触れるな。ムリムリ、わたし絶対ムリ」とやる気ゼロだったし、今回オマケとしての参加条件の一つにだって「イソメはつけなくてよろしい」とあったくらいムリなことだったのだ。

ようやく糸がほどけ、いよいよ自分で餌をつけてみる。

イソメには、たっぷり「イソメの友」(石粉(イシコ)一袋105円)をふりかけ、ヌメリを取る。恐る恐る親指と人差し指をイソメの中へ・・・・うぎゃーーーー!!と一声あげた後、あれ??簡単につかめる?!全然OK。それからは平気でつかむ、つかむ(ハハハハ余裕)。大型漁礁の海底には鰈が重なるくらいいるらしい。確かに小突きを3セットもやれば、クイッと引きが来る。巻き上げたときにはダブル、トリプルもよくあることだ。しかし、なかなか25cmを超える良型があがらない。初心者もそろそろ小さな鰈を針からはずすのに飽きてきた。その時、グイッと強い引きが!!「おもーい(ニヤリ)」。

周りの皆さんからも「オッ!!?(「きたね、おねえちゃん」みたいな)」という声をいただき、ゆっくり引き上げた鰈はご満悦の一枚となりました。

さて、12時、「あげてーー」という船長の声とともに糸を引き上げる。用意されたバケツには重なり合う鰈。ここまで来て言うのもなんですが、イソメより魚を触ることが苦手だとわかった私にとって(小さな鰈しか触れなかった)は、結構不気味な有様でして、その後の処理はすべて相方まかせとなりました。

1時間の帰路(お昼寝)を経て、地上へ降り立った私たちがやることは「計量」。

次々に山のように釣った鰈を秤の上へ乗せていく。中には、二度に分けて計量する人もいるほど、晴天に恵まれた大型漁礁での鰈釣りは大漁だった。

その日1番の大物は、1.7kgの石鰈。なんでも去年も優勝した方だそうで、やはり釣りたるもの運じゃないんですね。

私たち二人の釣果は約70枚、7kg。その時の鰈は、実家や友人宅にもって行った。届けついでにお茶をごちそうになり、近々の出来事の話に花が咲く。あげくに、その場で唐揚げにして夕食をごちそうになった。まさに「カレイさまさま」な週末となりました。

最後になりましたが、幹事の皆様、楽しい釣り大会を企画いただきありがとうございました。

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